エレメント(木・火・土・金・水)に宿る蛇

五行

 五行思想(ごぎょうしそう)はは、古代中国に端を発する自然哲学の思想。
万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説です。
五行思想は日本では安倍晴明の陰陽道と五芒星で知られていますが、晴明は出雲・国津系(三輪・大神氏系)の賀茂氏を師としていました。国津系は。林(木)、農耕(土)、炎・金属(タタラ)、海・川・雲・雷(水)といったエレメントや、「大」「五」の文字のように五芒星に関わるシンボルと深い結びつきがあるように思います。
日本の文化や、記紀には蛇に関わるものが至るところに見られますが、五行のエレメントも蛇と結びつけられます。
今回は、5つのエレメントと蛇の関わりを調べていきました。

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「木」に宿る蛇

民俗学者で蛇信仰で著名な吉野裕子氏は、古代自然物の中で、際立って蛇に見立てられたのは樹木であり、古来より祭祀の場の中枢にあったと主張されているように、木には蛇神が宿る存在として信仰されてきました。
神のことを「柱」と呼ぶのも柱=長い棒=蛇神とも捉えることができます。
柱といえば、諏訪神社の「御柱祭」が有名ですが、祭神建御名方神(タケミナカタ)は蛇神・龍神として知られています。
木と蛇が結びつく信仰として有名なのが、蛇神大物主神を祀る奈良の大神神社。
神紋は三本杉です。
大神神社の拝殿にいく参道を歩いていると「しるしの杉」という神木を見ることができます。

「しるし」とは、神や仏が様々な姿としてこの世にあらわれる意味をもつ「示現(じげん)」のことで、三輪の大神のあらわれた杉、神の坐す杉とされていました。つまり、神が宿る「依り代(よりしろ)」のようなものです。
大神神社境内には、この「しるしの杉」のほかに「巳(み)の神杉」もあります。
なぜ杉なのかは、「ノ」は蛇を現わし、「ノ」3つで三輪のシンボル「三」を現わしているからではないかと思います。
「ハハ」は蛇の古語で伊勢内宮の板垣外の東南(辰巳)隅に祀られる「波波木(ははき)神」も蛇の木の意味があると考えられています。
波波木神は素戔嗚と神大市比売との間にできた大年神の子。
矢乃波波木神(ヤノハハキノカミ)という民間信仰では箒(ほうき)神として知られる神さまで、掃除のホウキから発した、生活に身近な屋敷神(家の神)です。
熊野速玉大社の境内には、天然記念物に指定されている推定樹齢1000年の梛(なぎ)の大樹がありますが、「ナギ」は蛇を現わす「ナーギ」からきたものなのでしょう。

蛇と言えばとぐろを巻くというように「螺旋」と結びつきますが、木の枝の生え方は「黄金比」「フィボナッチ数列」と関係して螺旋状になっていると言われています。

「火」に宿る蛇

「火」と「蛇」が結びつく神は日本では少ないような気がします。
「火」はカとも読め、カは蛇の古語になります。
神(かみ)=火(カ=蛇)・水(巳ミ=蛇)=2匹のツイン蛇。
鬼灯(ほおずき)は古語でカガチ。
「鬼灯」の字を当てるのは、盆に先祖が帰ってくるとき目印となる提灯の代わりとして飾られたことに由来し、ほおずき(ほほづき)の「ほほ」=火々、「づき」=染まるという意味もあるといいます。
記紀では、八岐大蛇、猿田彦の目がカガチのように赤かったと表現しているのも、「火」を現わしているのかもしれません。
記紀神話には,イザナミをやけどさせて殺した迦具土(かぐつち)神が火の神として登場しますが「ツチ」は蛇神をあらわします。
竈・囲炉裏・台所などの火を使う場所に祀られる神「かまど神」は火の神ともされ、久那土神(クナトノカミ)とも呼ばれます。この神は出雲の神で、古より牛馬守護の神、豊穣の神としてはもとより、禊、魔除け、厄除け、道中安全の神として信仰されており、道の神の神格を持つことから、塩土老翁神猿田彦神と同じとされることも多い神です。

アステカ文明の最高神ケツァルコアトル(マヤ文明ではククルカン)は、人類に火をもたらした神であるがゆえに、太陽神としても崇められていました。ケツァルコアトルのケツァルは鳥の名前、コアトルは蛇の意で「羽毛のある蛇」。

西洋の火の神といえばギリシャ神話の「プロメテウス」です。
人類に「火」を与えた神話で知られていますが、他にも文字や算術、建築、造船、航海、牧畜など、文明の礎となる技術を人間に与えたとされる神です。ゼウスを中心とした天界では裏切り者、反逆者とされる一方、人類の創造者と見なされることもあります。
このプロメテウス神話は後にグノーシスとも関連付けられていき、中世の神秘主義ではユダヤ/キリスト教の「蛇」の伝承と合わさっていきます。

また、ロシアでは、燃えるような蛇が神として崇拝されていました。

「土」に宿る蛇

「ツチ」は蛇を現わす言葉。
大地の「地」も蛇を意味する。
食物を入れる土器は土でできており、縄文土器の縄目は蛇と土の結びつきを現わしているのかもしれません。
山の神オオヤマツミのツミが蛇を意味し、大神神社の御神体の山はとぐろを巻いた蛇と伝えられるように、土でできた山も蛇になります。蛇神を祀る神社は円錐状の山の近くにあります。
農耕というと土、雷(風)、水が基本であり、農耕神は風神、雷神的な蛇神であることが多い。
大山祇神(蛇神):山の神、農業の神、林業の神など
大国主神/大物主神(蛇神):国造りの神、農業神、薬神、禁厭の神
建御名方神(蛇神(龍神)、水神、風神、狩猟神、農耕神、軍神、開拓の神)
大国主神と高志沼河姫の子
阿遅鉏高日子根神(蛇神、農業神、雷神)
大国主神/大物主神とタギリヒメの子
など

京都の上賀茂神社にいくと、左右一対の白砂で作られた円錐形の盛砂がみられます。
これを「立砂」といいます。
社殿には
「たつ」とは神様のご出現に由来した言葉であり神代の昔ご祭神が最初に降臨された
 本殿の後2kmにある円錐形の美しい形の神山(こうやま)に因んだもので一種の神籬(ひもろぎ)
 即ち神様が降りられる憑代(よりしろ:依代)である。
と書かれています。
これも、立=タツ=辰、と考えると三輪山と同じように白蛇の蛇神を現わしているのかもしれません。
祭神の賀茂別雷命は、本性が雷神であり、農業に関係する雨と治水を司る神とされ、記紀によると蛇神である阿遅鉏高日子根神と同一神ともされています。

「金(鉄)」に宿る蛇

古代に重宝された金属といえば「鉄」です。
蛇は鉄(武器)や青銅と結びつけられることもあります。
神話でも剣は蛇のシンボルとして何度か登場します。
スサノオが八岐大蛇を退治した時に用いた天羽々斬剣
羽々(ハバ)は蛇を意味し、「蛇之麁正(おろちのあらまさ)」、 「蛇之韓鋤(をろちのからさひ/おろちのからさび)」など蛇に関連する別称があります。
三種の神器の一つ、スサノオが出雲国で八岐大蛇を退治した時に、大蛇の尾からでてきたのが天叢雲剣。後に草薙剣(くさなぎのつるぎ)となります。「ナギ」=蛇を現わすことから「蛇の剣」であるという説もあります。
カグツチの子であり剣の神として知られる建御雷神(たけみかづちのかみ)も蛇神と考えられています。

イザナミが火の神カグツチによって陰部を焼かれたとき、イザナミの嘔吐物からは鍛冶に関わる金山毘古神と金山毘売神が、糞から生まれたのが土の神で埴安神(はにやすのかみ)、尿から生まれたのが日常水の神罔象女神(ミズハノメノカミ)。
これに怒ってイザナギがカグツチを切って生まれたのが剣の神建御雷神です。
イザナミを金属(鉄)として一連の流れをみると、イザナミの死は製鉄の例え話なのかもしれません。
鉄の塊(イザナミ)→火で溶かす(カグツチ)→溶ける(ゲロ、鍛冶屋がたたく)→刀ができる。

伊弉冉尊が、火産霊迦具突智ほのむすひかぐつち[または火焼男命神ほのやけおのみことのかみ、または火々焼炭神ほほやけずみのかみという]を生もうとされたとき、この子を生んだために、陰部が焼けて病の床にお伏しになった。

そうしてお亡くなりになろうとされるときに、熱に苦しめられた。そのため嘔吐し、これが神となった。名を金山彦神かなやまひこのかみ、次に金山姫神かなやまひめという。
次に小便をされ、それが尿神となった。名を罔象女神みつはのめのかみという。
次に大便をされ、それがまた屎神となった。名を埴安彦はにやすひこと、埴安姫はにやすひめという。
次に、天吉葛あめのよさつらをお生みになった。
次に、稚産霊神わかむすひのかみをお生みになった。この稚産霊神の子を、豊宇気比女神とようけひめのかみという。

火の神の軻遇突智かぐつちは土の神の埴安姫をめとって、稚皇産霊神わかむすひのかみをお生みになった。この神の頭の上に蚕と桑が生じた。臍の中に五穀が生まれた。

伊弉冉尊は、火の神を生むときに、身体を焼かれてお亡くなりになった。
伊奘諾・伊弉冉の二神が共にお生みになった島は十四。神は四十五柱になる。ただし、磤馭盧島はお生みになったものではない。また、水蛭子ひること淡島は子の数には入れない。

伊奘諾尊が深く恨んで仰せられた。
「愛しい私の妻は。ただ一人の子のために、愛しい私の妻を犠牲にしてしまった」
そして頭のあたりや、脚のあたりを這いずって、泣き悲しみ涙を流された。
涙は落ちて神となった。これが香山かぐやま畝尾うねおの丘の樹の下にいらっしゃる神で、名を綺沢女神なきさわのめのかみという。

伊奘諾尊はついに、腰に帯びた十握とつかの剣を抜いて軻遇突智の頸を斬り、三つに断たれた。また、五つに断たれた。また、八つに断たれた。

三つそれぞれが神になった。
そのひとつは雷神いかつちのかみとなった。
ひとつは大山祇おおやまつみとなった。
ひとつは高寵たかおかみとなった。

五つそれぞれが五つの山の神になった。
第一は首で、大山祇となった。
第二は胴体で、中山祇なかやまつみとなった。
第三は手で、麓山祇はやまつみとなった。
第四は腰で、正勝山祇まさかやまつみとなった。
第五は足で、雜山祇しぎやまつみとなった。

八つそれぞれが八つの山の神になった。
第一は首で、大山祇となった。[または正鹿山津見神まさかやまつみのかみという]
第二は胴体で、中山祇となった。[または胸に生じた神で、瀬勝山津見神せかつやまつみのかみという]
第三は腹で、奥山祇おくやまつみとなった。[または奥山上津見神おくやまかみつみのかみという]
第四は腰で、正勝山祇となった。[または陰部に生じた神で、闇山津見神くらやまつみのかみという]
第五は左手で、麓山祇となった。[または志芸山津見神しぎやまつみのかみという]
第六は右手で、羽山祇はやまつみとなった。[または羽山津見神はやまつみのかみという]
第七は左足で、原山祇はらやまつみとなった。[または原山津見神はらやまつみのかみという]
第八は右足で、戸山祇へやまつみとなった。[または戸山津見神へやまつみのかみという]

また、剣のつばからしたたる血がそそいで神となった。湯津石村(神聖な岩の群れ)に飛び散って成り出た神を、天尾羽張神あめのおはばりのかみという。[またの名を稜威雄走神いつのおはしりのかみ、または甕速日神みかはやひのかみ、または熯速日神、または槌速日神つちはやひのかみという]
今、天安河あめのやすかわの上流にいらっしゃる、天窟之神あめのいわとのかみである。

天尾羽張神の子が建甕槌之男神たけみかつちのおのかみである。[またの名を建布都神たけふつのかみ、または豊布都神とよふつのかみ]
今、常陸国ひたちのくにの鹿島にいらっしゃる大神で、すなわち石上いそのかみ布都大神ふつのおおかみがこれである。

【先代旧事本紀】巻第一・陰陽本紀 – 現代語訳

金属や結晶の中にも螺旋転位と呼ばれる欠陥から螺旋状、渦状の紋様が現れる場合もあります。
金属の中にも蛇は存在するのです。

「水」に宿る蛇

水も木に次いでよく蛇に例えられるエレメントです。
はインドではナーガ神として例えられているように、日本でも川は蛇と結びつけられ、白蛇が正体の弁財天は水の神として、またスサノオが退治したヤマタノオロチは川の氾濫と考えられています。
水に関わる、池、滝、海も同様です。
は、「也」が蛇を現わすもので蛇を現わす漢字になっています。
滝はサンズイに蛇の神格化された竜と書き、那智の滝など滝のある場所は龍神として祀る神社が多くあります。海は海神の綿津見(ワタツミ)の「ツミ」が蛇を意味し、同じく海神の住吉大神(底筒之男神、中筒之男神、上筒之男神)の筒(ツツ)は蛇を意味するように海も蛇神として考えられます。
天照大神と素戔嗚の誓約で生まれた宗像三女神(イチキシマヒメ、タゴリヒメ、タギツヒメ)も水に関わる女神。イチキシマヒメは、蛇神で水の神弁財天と同一とされています。タゴリヒメは田霧姫とも呼ぶ霧の神つまり風(龍)の属性を持ちます。タギツヒメの、タギツは水が激しく動く、ほとばしる水しぶきの意味があり、火の続映をもつ水の神。いずれも蛇や龍神として扱われている女神です。
また、水の女神の代表でよく知られているのが高龗神(タカオカミノカミ)と罔象女神(ミズハノメノカミ)です。
高龗神は京都貴船神社の祭神。龗(おかみ)は龍の古語。
イザナギが火の神カグツチを斬ったとき生まれた一柱で、淤加美神(オカミノカミ)、闇龗神(クラオカミノカミ)ともいいます。
罔象女神はカグツチを生んで陰部を火傷し苦しんでいたイザナミがした尿から、和久産巣日神(ワクムスビ)とともに生まれた女神で、神名には「水が走る」や「水が這う」という意味があり、蛇のように身をくねらせて流れ下る水からイメージされたものです。奈良県吉野にある丹生川上神社などで淤加美神とともに祀られて、トイレの神、井戸の神、肥料の神として信仰されます。

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真理の島 四国(愛媛、香川、徳島、高知)

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